『透明な旅路と』あさのあつこ著



あさのあつこ初文芸です。
とは言っても、この人の書く児童書は大人も楽しめるものが殆どなので、これも同様に楽しめました。つーか児童書並みに字がでけえ。
その分行間が広く取られてて非常に読み易かったですが。
『バッテリー』から読み始め、『The MANZAI』『No.6』と読んでみましたが、どれも根底に仄暗いテーマというか土台を置きつつ、軽快に物語りが進んでいくので、読み終わるのが勿体無い。

今回初の文芸で、児童書との一番の違いは「軽快さの有無」かなあ、と。読み易さは全く変わらないのですが、今回のは話の最後まで「ゆるりと流されていく」感じ。
主人公がいつもと違い、中年のおじさんだというのも、その理由に絡んでるかもしれませんが。
この人の人物の描写は、どこか優しいので読んでてホッとします。
結局少年が何者なのか、直接的な描写はありませんでしたが、特に胸に痞える事もなく。
主人公と母親の最後のくだりに、何となく幸せな気持ちになりながら、読み終える事ができました。
やっぱ好きだなあ、この人の本。

で、そんな穏やかな読み終わりだったのですが、本の最後に載ってた『No.6』の宣伝に「4巻は2005年夏発売予定」の文字を見て、



やー！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！
マジか！マジでか！！
今年の夏は大豊作じゃね！?マジで！?マジで！！！！



とか、結局頭の悪いことになりました。
ちょっと救いようないな、と今更思いました。
流石に二日間家に篭りきりは、精神衛生上どうかと思うので、今から出掛けてこようと思います･･･






本屋に。